2020/05/12 07:33

みなさまおはようございます。

4410ARTの宍戸です。


今日は「海の音」という作品をご紹介します。

「海の音」acrylic on panel 674×319×24mm



海辺の風景を描いたこの作品。

わたしは色々な写真などを見てイメージを膨らませるのですが、この作品は、極力シンプルにブルーのトーンで描いてみよう。

そう思い極限まで引き算をしました。

するとなんとなく心の奥の方から、静かな海の音が聞こえてくるような気がしたのです。

気がしただけですけどね。

でもとても静かな気持ちになり、心が静かになると普段は聴こえないかすかな様々な音が聴こえてきます。

それが現実にはないような音だったとしても。

小さい頃の記憶だったり、好きな人と過ごした記憶だったり。

記憶も「音」というものを持っているのですよね。

あなたの心の中には、この絵からどんな音が聴こえてくるでしょうか。

シンプルな作品はあなたの記憶を思い出させます。

アートには、そのような力があります。


この作品はパネルに描かれていて、側面にも丁寧なペイントが施されておりますので、額を使わずにそのまま壁に掛けられます。

ガラスなどの保護具を通さない作品からは、その本質が感じられることでしょう。

《 ストーリー 》
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✦海の音

プカプカと小さな泡が水面へ向かって昇っていた。
小さな泡ともう少し小さな泡が左右に行き交うように上がっていく。

潮は少しだけ流れを感じさせた。
海の底を見ると、砂面だけが永遠と広がり、均等な模様を作っていた。
その模様は遠くへ行くほどに薄暗く消失していた。
僕は吸い込まれそうな確かな引力を感じた。

水はどこまでも澄んでいて、そして冷たかった。
肌と海水が触れるその感覚に耳をすませながら、潮の流れに身を委ねた。
その流れだけが僕にこの世界に存在している、という感覚を教えてくれた。


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