2020/05/19 10:47

みなさまおはようございます。

4410ARTショップスタッフでございます。


今回は、このペインティング作品の

「彼女の家までの残りの道を歩いた」acrylic on panel 841×594×30mm

をご紹介いたします。





夜の海辺のバイパスをモチーフに描いた作品。

アーティストの宍戸は、夜の世界をこよなく愛し、孤独だけどどこかホッとするそんな感覚を楽しむことがあるといいます。

宍戸のアトリエの近くに実際に海沿いにバイパスが走っており、そのバイパス沿いの細い歩道はとても心が落ち着くのだとか。

歩いていると頭上だった道路が、だんだんと目線に近づいていき、バイパス越しに海の風景も重なってくる。

そしてちょうど開かれた先にはパーキングエリアがあり、ライトなどで照り出されている。

孤独であり、寂しさであり、でも守られているような夜の海辺の景色。

ここにこそ、人の心の奥の感覚を刺激するものがあるということです。


タイトルの「彼女の家までの残りの道を歩いた」とありますが、その先の小さなストーリーではこう語られています。

 ストーリー 

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彼女の家までの残りの道を歩いた


家を出て国道を走る、細い路地を海に向かって通り抜けると海沿いを走るバイパスに沿った裏路地だった。この頃には僕の体は隅々まで温まり、どこまでも走れそうな感覚になる。

バイパスは擁壁の上を走っていて、その路地を走り続けるとだんだんとバイパスの位置は目線へと下がってくる。ちょうどその辺りまで走ると僕の肺は激しく膨らみ限界を超える。


立ち止まると、目の前のバイパスには右からも左からも光の羅列がひっきりなしに通り過ぎていた。

僕はかがみながら膝に両手を当て、車の流れを目で追った。

どんなに調子が悪くても、どんなに調子が良くても僕はここで必ず止まる。

きっと僕の無意識はここで止まることを望んでいるんだな。自分の肺にそう問いかける。

肺は屈託のない膨張を繰り返しながら「そうだよ」と返事をした。

言葉が聞こえたわけじゃないけれど、確かに肺はそう言った。

次はビールを持ってあの子とここで乾杯をしよう。

それが今の僕にとって最善のアイデアだった。

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この時に主人公は、何を思い何を考えたのか。

どこか話のつじつまが合わないような、危うい表現。

何を補間して、何を想像するのか。

このアートを見ながら、もう一度このストーりを読んでみてください。

あなただけの直感で、このストーリーを自分のストーリーに書き換えてみてください。

その時、心の中で何が起こるのか。

その起きたことは、あなたの人生を驚くべきスピードで前と進ませます。

この停滞感を伴った日本の空気を、あなただけのアートとの暮らしの中で、新しく、そして元々持っていた人間の力を引き出してみてはいかがでしょうか。

ストーリー、文脈、記憶、これもアートを楽しむ一つの方法です。



この作品はベニヤパネルに描かれており、側面にも丁寧にペインティングされています。

額に入れずともこのままお部屋に飾ることも可能です。

額を使わない、パネルでのペインティングは、欧米などではこのようなスタイルが一般的であります。

ガラスやアクリル板などの保護装具を通さず、直接アートのライブ感を肌で味わってみてはいかがでしょうか。









しかし環境により、どうしても作品を保護しながら鑑賞したい。

という場合には別途になりますが、オーダーフレームの採用が可能です。

ご注文前にショップページのメニューにありますコンタクトよりお問い合わせください。


それでは今日も良い1日を。


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